日本大学通信教育部は卒業できない?実態と学費・難易度を徹底検証
働きながら大卒資格を目指す社会人や、キャリアの再構築を図る学び直しの選択肢として、国内最大規模の学生数を抱える日本大学通信教育部。通学制と同じ「日本大学」の正規学位が授与される点や、年間10万〜15万円台から学べる圧倒的なコストパフォーマンスが注目を集める一方、ネット上では「日大通信は卒業できない」「レポートが厳しすぎて挫折する」といった切実な声も後を絶ちません。
学び直しの門戸を叩いたものの、途中で音を上げてしまう受講生はなぜ生まれるのか。本稿では、在学生・卒業生へのヒアリング取材や公表データを丹念に検証し、卒業率の真実、法学部をはじめとする各学部のリアルな難易度、教員免許や司書資格の取得ハードル、そして2026年最新の募集要項に至るまで、メディアの客観的な視点からその真相を解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「卒業できない」という噂の正体は、通信制特有の学習スタイルと厳格な添削指導にあり、目的意識の希薄な層の途中離脱が統計を押し下げている。
- 要点2:4年間の総学費は約80万〜100万円前後と通学制の4分の1以下だが、科目修得試験やスクーリングのスケジュール管理が極めてシビアである。
- 要点3:教員免許や司書資格の取得は可能であるものの、教育実習や実習要件を満たすための職場調整と綿密な単位計画が成否を分ける。
【噂の真相】「卒業できない」説は本当か?日大通信の卒業率とリアルな実態
インターネット上の掲示板やSNSで定期的に浮上する「日大通信は卒業が無理ゲー」という言説。この噂の真偽を確かめるには、通信制大学という教育機関が抱える特有の構造と、公表されているデータの内情を読み解く必要があります。
文部科学省の学校基本調査や各種関連データによると、日本の通信制大学全体の平均卒業率は概ね15%〜20%程度と推計されています。日本大学通信教育部においても、入学者全員を母数としたストレート卒業率は決して高い数値ではありません。ただし、この数字を鵜呑みにして「受講生の8割以上が学力不足で落第している」と解釈するのは早計です。
卒業率が見かけ上低くなる最大の要因は、入学者の多様な動機にあります。公式発表資料や現場の受講生プロファイルを確認すると、必ずしも「4年間で学士(大学卒業資格)を得る」ことだけを目的にしていない層が多数存在します。具体的には、特定の資格要件を満たすためだけに科目等履修生として在籍する人や、教員免許の不足単位のみを1〜2年で補う現職教員、生涯学習として興味のある数科目だけを履修するシニア層などです。これらの学習者は所期の目的を果たせば退学や履修終了となるため、形式上の「卒業率」を大きく押し下げる要因となっています。
一方で、正科生として1年次から入学し、純粋に卒業を目指した受講生に絞った場合でも、4年間で修了できる割合はおよそ3割〜4割程度にとどまるのが現場の肌感覚です。無試験に近い書類選考で入学できる間口の広さとは対照的に、出口の管理は通学制と同等の学術基準が課されている点こそが、「卒業できない」という声が噴出する根本的な原因といえます。

挫折する受講生の共通点|日大通信で卒業できない理由と学習の壁
日大通信で挫折を経験した元受講生の手記や取材証言を分析すると、脱落に至るプロセスには明確な共通パターンが存在します。多くの受講生が直面する3つの大きな壁について解説します。
第1の壁は、レポート課題の厳格な合格基準です。日大通信では、1科目につき概ね2,000字程度のレポート提出が求められます。初学者が陥りがちなのが「教科書や参考書の単なる要約」を提出してしまうミスです。専任教員による添削は極めて本格的であり、独自の考察や論理構成、学術的な引用作法が守られていない場合、容赦なく「再提出(不合格)」の判定が下されます。2度、3度と再提出を繰り返すうちに気力が尽き、学習意欲そのものを喪失してしまうケースが目立ちます。
第2の壁は、単位認定の鍵を握る科目修得試験の対策です。年数回実施されるこの試験は、指定された出題範囲から専門的な論述を求められます。過去問を丹念に分析し、あらかじめ想定解答を論理的に組み立てる訓練を怠ると、時間内に書き切ることすら困難です。持ち込みが許可されていない科目では膨大な専門用語を暗記・咀嚼する必要があり、試験前の追い込みにかかる精神的プレッシャーは相当なものになります。
第3の壁は、社会人生活における「孤独」と自己管理の破綻です。通学制のように決まった時間割もなければ、机を並べる同級生の励ましも日常的にはありません。仕事の繁忙期や家庭環境の変化が重なった際、「今週末は休もう」という小さな先送りが数カ月単位の放置へと繋がり、そのまま除籍・退学に至るパターンが後を絶ちません。
【費用と仕組み】日本大学通信教育部の学費詳細まとめと通学制との比較
日大通信が選ばれる最大の武器は、私立総合大学としては破格の学費設定です。通学制の私立文系学部では4年間で400万〜500万円以上の学納金が必要となりますが、通信教育部ではその数分の一の支出で同一の学士号を取得できます。
2026年時点における標準的な学費体系と、通学制や他大学との客観的な比較データを以下の表にまとめました。
| 項目 | 日本大学通信教育部(文系) | 一般的な通信制私立大学 | 日本大学 通学制(法・文系) |
|---|---|---|---|
| 初年度納入金 | 約150,000円〜180,000円 (入学金・授業料・諸費含む) | 約180,000円〜250,000円 | 約1,200,000円〜1,350,000円 |
| 4年間の卒業所要総額(概算) | 約800,000円〜1,000,000円 (スクーリング受講料含む) | 約1,000,000円〜1,500,000円 | 約4,500,000円〜4,800,000円 |
| スクーリング費用 | 1科目あたり約10,000円〜20,000円 (受講形態により変動) | 1単位あたり約5,000円〜15,000円 | 授業料に含む |
| 教員免許等の実習費 | 実習費・指導料として別途約5万〜10万円 | 別途約5万〜15万円 | 別途実費徴収 |
| 編集部の総括評価 | 業界屈指の低学費水準。ただし追加スクーリングや再履修の回数で総額が増加する。 | 完全オンライン特化型など多様だが、総じて日大よりやや高めの設定が多い。 | 施設利用や人的ネットワークの対価としては妥当だが、社会人の自腹受講には重い。 |
| ※上記数値は2026年時点の公式公表資料および募集要項を基にした試算であり、履修登録科目数、スクーリング受講形態、専攻によって異なります。 | |||
注意すべきは、スクーリング(対面またはオンライン授業)の受講科目数によって追加費用が発生する点です。完全通信のみで単位を充足させることは制度上できず、最低30単位以上のスクーリング単位が必要となります。この受講料や、東京・市ヶ谷キャンパス等へ通学する場合の交通費・宿泊費が別途上乗せされる計算をあらかじめ組み込んでおく必要があります。

法学部・文理学部の難易度と資格取得|教員免許や司書は目指せるのか
日大通信には法学部、文理学部、経済学部、商学部が設置されていますが、専攻によって学習難易度と資格取得のハードルには明確な落差があります。
「日大の看板」法学部の難易度と単位取得のハードル
日本大学のルーツである法学部は、通信教育部においても伝統的に高い厳格さを保っています。民法、憲法、刑法などの基幹科目では、単なる条文理解にとどまらず、重要判例を踏まえた精緻な法的論理思考が試されます。
提出レポートにおいても、「結論に至る法的根拠」が曖昧なものは容赦なく不合格となる傾向が強く、受講生の間では「法学部のレポート添削は最もシビア」と評されています。司法書士や行政書士を目指す受講生にとっては実戦的な力が養われる絶好の環境ですが、「大卒資格を最短かつ楽に取得したい」という動機で足を踏み入れると、手痛い返り討ちに遭う学部でもあります。
文理学部での図書館司書資格・教員免許取得のリアル
文理学部を中心に高い人気を誇るのが、中学校・高等学校の教員免許および図書館司書資格の取得課程です。
図書館司書資格については、定められた科目群を通信授業とスクーリングで計画的に履修すれば、社会人でも1〜2年間で比較的着実に取得可能な設計となっています。メディア授業(インターネット学修)の拡充により、かつてのように夏期スクーリングに長期拘束される負担は劇的に緩和されました。
一方で、極めて高い覚悟が求められるのが教員免許の取得です。単位を揃えるだけでなく、以下のような難関が待ち受けています。
- 介護等体験(中学校免許):特別支援学校や社会福祉施設での合計7日間にわたる体験実習(平日の参加が必須)。
- 教育実習:母校などでの2〜3週間にわたるフルタイム実習。実習期間中は仕事を完全に休業する必要がある。
- 実習受講資格の判定:指定された必修科目の単位を所定の年次までに修得していなければ、実習の受講許可自体が下りない。
現役の社会人が仕事を続けながら教員免許を目指す場合、有給休暇の集中消化や休職制度の利用について、勤務先の事前承諾を得ておくことが絶対条件となります。
スクーリング日程とオンライン化|社会人が仕事と両立するための実情
「社会人が日大通信を継続できるか」の成否を分ける最大の要素が、スクーリング日程の消化方法です。かつては夏期・冬期に東京のキャンパスへ連日通うスタイルが主流でしたが、現在の日大通信は学習環境のデジタル化を大きく推し進めています。
現在用意されているスクーリング体系は、大きく以下の3パターンに分類されます。
- インターネットスクーリング(メディア授業):動画講義をオンデマンドで視聴し、小テストや課題を提出する形式。24時間自分のペースで受講できるため、社会人の単位取得における最大の生命線となっています。
- 東京・地方スクーリング(週末型・短期集中型):土日を利用した開講や、地方主要都市(札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡など)での出張開講。現地の教員から直接指導を受けられる貴重な機会です。
- 昼間・夜間スクーリング:平日の夜間や特定の期間に通学する形態。首都圏在住で勤務時間が柔軟な受講生に適しています。
メディア授業の普及によって「通学のために何週間も会社を休む」必要性は劇的に薄れました。しかし、ここで新たな落とし穴となるのが締め切り管理の自己責任化です。いつでも受講できる安心感から視聴を後回しにし、学期末の課題提出期限直前にパニックに陥る受講生が続出しています。週末に確実に3〜4時間の学修ブロックを確保できる自己規律が、両立の命綱となります。

【実態検証】ネットの反応・口コミから読み解く受講生のリアル
大手掲示板やSNS、受講生の個人ブログなどで交わされているリアルな口コミを精査すると、賞賛の声と悲鳴のような苦言の双方が浮き彫りになります。
ポジティブな評判・利用者の実感
- 「レポートの添削が非常に丁寧。朱書きで参考文献の提示や論理の飛躍を具体的に指摘してくれ、通学制以上の個別指導を受けている実感がある」(30代・法学部在籍)
- 「何と言っても学費の安さがありがたい。年間十数万円で日大の図書館が利用でき、学術データベースをフル活用できる環境はコストパフォーマンスが抜群」(40代・文理学部卒業生)
- 「メディア授業の質が年々向上しており、スマートフォンやタブレットで通勤時間に講義を消化できるため、激務の合間でも単位が取れた」(20代・商学部在籍)
ネガティブな評判・苦戦している生の声
- 「事務手続きの問い合わせに対するレスポンスが遅く、書類の確認に手間取ることが多い。自分から能動的に動かないと誰も助けてくれない」(30代・経済学部在籍)
- 「科目修得試験の難易度が高すぎる。過去問をしっかりやり込んでいないと、出題意図すら掴めずに白紙提出することになる」(20代・法学部退学者)
- 「モチベーション維持がとにかく困難。入学当初の熱量が半年で薄れ、教材の山を前に罪悪感だけが募っていく」(40代・科目等履修生)
これらの声が物語っているのは、日大通信が「手取り足取り導いてくれるカルチャースクール」ではなく、あくまで自立した学究の場を求める者に対する「厳格なアカデミア」であるという現実です。
【2026年最新募集要項】出願条件と選考プロセスで知っておくべき注意点
2026年度の最新募集要項に基づく出願手続きにおいて、押さえておくべきポイントを整理します。
入学時期は4月入学(春期)と10月入学(秋期)の年2回が用意されています。出願資格は高等学校を卒業した者(見込み含む)、または通常の大学入学資格を有する者であれば、学力試験(筆記テスト)は課されません。選考は提出された書類(志望理由書を含む)による書類選考が基本となります。
ただし、志望理由書を軽視してはいけません。大学側は「通信教育という自己管理が要求される環境で、最後まで完走できる学習意欲と明確な問題意識を持っているか」を文面からシビアに確認しています。志望動機、入学後に学びたい具体的領域、卒業後のキャリア像を論理的な文章で記述することが求められます。
また、他大学の卒業者や短期大学・高等専門学校の卒業者を対象とした2年次・3年次編入学制度も活発に利用されています。既修得単位の認定基準(一般教養や基礎科目が包括認定されるケース)を事前によく確認しておくことで、卒業までの所要期間と学費を大幅に圧縮することが可能です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
教育社会学およびリカレント教育の観点から、日大通信への進学で確かな成果を出せる層と、挫折リスクが極めて高い層の境界線を提示します。
【向いている人・選ぶべき条件】
- 確固たる目的(「大卒資格の取得」「教員免許の取得」「特定の学問体系の修得」)がある人
- 他者からの指示がなくても、週に10〜15時間の学習時間を自主的にスケジュールできる自己規律がある人
- 学術書や論文を読み込み、論理的な文章を作成することに苦痛を感じない人
- 費用を極力抑えつつ、知名度と伝統のある正規の大学学位を手に入れたい人
【おすすめできない・慎重に再考すべき人】
- 「誰かにペースメーカーになってもらい、励まされながら勉強したい」と考える受講生
- 平日の夜間や週末にまったく可処分時間を確保できないほど多忙を極めている人
- 手っ取り早く、最小限の努力で大卒肩書だけを「買いたい」と考えている人
【日本大学通信教育部】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:入学試験の難易度はどのくらいですか?学力試験はありますか?
A1:一般選抜のような筆記試験(学力試験)は原則として実施されません。出願書類および志望理由書に基づく書類選考となります。高校卒業以上の資格を満たしていれば多くの人が合格しますが、志望理由書の論理性や熱意は厳正に審査されます。
Q2:通学制の日本大学と、卒業証書(学位記)に違いはありますか?
A2:卒業証書に「通信教育部」という文言は記載されず、通学制と全く同じ「学士(法学)」「学士(文学)」といった正規の学位記が授与されます。履歴書の学歴欄にも正式に「日本大学〇〇学部〇〇学科 卒業」と記載可能です。
Q3:働きながら最短の4年間で卒業することは現実的に可能ですか?
A3:決して不可能ではありませんが、非常に綿密な学習計画と生活の規律が求められます。毎年30単位前後を確実に積み上げる必要があり、平日の就寝前や土日をコンスタントに学習へ充てる強い意志が不可欠です。多くの社会人は5年〜6年ほどかけて自分のペースで完走しています。
Q4:科目修得試験の過去問はどうやって入手・対策すればよいですか?
A4:大学側から過去の出題傾向や課題が提示されるほか、学生ポータルサイトや受講生コミュニティ、学習会等を通じて過去問研究が行われています。単に答えを暗記するのではなく、教科書の該当章の要点を論述形式で2,000字以内にまとめる自作ノートを作成しておく対策が最も有効です。
まとめ:自律した学びを手に入れるための第一歩
日本大学通信教育部に対する「卒業できない」という噂の正体は、手厚いサポートに甘えることのできない「純然たる自己責任の世界」に対する受講生の悲鳴でもあります。しかしそれは裏を返せば、授与される学位と教育水準が決して安売りされていない証左に他なりません。
年間の学費負担を最小限に抑えながら、日本最大級の総合大学が誇る知のプラットフォームにアクセスできる価値は計り知れません。必要なのは、自分自身の学習習慣を客観的に見つめ直し、長期走を走り抜く覚悟を決めることです。募集要項を取り寄せ、シラバスの科目を眺める小さな一歩が、人生のキャリアを切り拓く力強い礎となるはずです。 (出典: 日本 大学 通信 教育 部(Yahoo!ニュース))